ぽこぺんです。
金や銀の貴金属価格が上昇中です。
日経新聞によると米国の個人投資家が銀への投資を加速させているそうです。
個人投資家がETFを通じて投資しており、銀ETFのアイシェアーズ・シルバーは22日までの2日間に15%も上昇したということです。
これは過去10年間なかった動きだそうです。
銀価格の上昇きっかけは金価格の上昇で、足許では金価格は1トロイオンス(約31.1g)あたり1860ドル台となっており、2011年の史上最高値1923ドルに迫っています。
この流れに乗った物色が銀にも及んでいるということです。
コロナの影響を受けて世界的に中央銀行は金融緩和を行っており、特に米国FRBはリーマンショック時並みの金融緩和を機動的に行ったため、金融市場はカネ余り状態です。
この影響で米国株は1920年代の世界大恐慌並み(リーマンショック以上)の悪い経済指標が観測される中でも株価は回復しNASDAQに至っては史上最高値を更新しています。
個人的にはぽこぺんも毎月純金積立を5,000円分だけ行っていますが、足許の時価評価額では14万円ほどの含み益となっています(プラチナの積立でそれ以上の含み損ですが…)。
ぽこぺんが使っている三菱マテリアルでは金1g当たりの店頭小売加価格は7,000円、買取価格も6,900円となっています。
金は世界的に米ドルで取引されますから、日本で円建ての売買をするときはドル円の為替の影響をうけます。
2011年の金史上最高値の時というのは、円がドルに対して史上最高値(円高)をとった年で、1ドル=75円台を付けたときでもありました。
そう考えると、円建てでは今が正に金の最高値更新状態かもしれません。
過去何度か記事に書きましたが、例えば金の価格上昇をとらえて利益を得ようとするならば現物を買うよりもETF、ETFを買うよりも産金会社の株の方が大きなリターンになるというのが定石です。
さて、金価格の上昇と言うと上述のとおりリーマンショック後にも大きく価格が上昇し、現時点での史上最高値を2011年に記録したわけです。その当時は米国覇権の終了・米国経済の崩壊という主旨で金への逃避が起きました。
現在はジャブジャブの金融緩和による貨幣の減価(いくらでも発行できるため価値を失う)という主旨で金への逃避が起こっています。
先ごろ米国FRB理事として議会から承認されたジュディ・シェルトン欧州復興開発銀行元米国代表は近年まれな金本位主義者だそうです。
これは1972年まで行われていた、貨幣の裏付けとして金を中央銀行が保有することで貨幣価値を担保するという政策のことです。
リーマンショック直後も金本位制の様な貨幣価値を安定して保つための方策は議論されたり、当時の中国人民銀行の総裁が世界の基軸通貨を米ドルではなく、各種の物価等に連動するものに変えるべきだという趣旨の論文を公表して話題になったりしました。
今回のコロナ危機でも金の価格が上昇するという事象が見受けられているところですが、今回の相場に乗って利益を上げようとするのであれば投資の出口を決めて(見極めて)いくことも重要です。
理由としては、2つ挙げられます。
まずは、個人投資家の参入が増えてきたというのは相場の終盤が近いことが多いということがあります。現にぽこぺんはリーマンショック後の2010年に純金とプラチナの積立を始めましたが、2011年に最高値をとってから今日まで最高値は更新されていないのです。
仮に今回のコロナによって最高値を更新したとしてもそれが長く続くという考えは持たない方が良いと思います。
金の価格形成は少なくとも10年単位の時間を要すると考えた方が良いと思います。
そのうえで超長期の投資を考えるのであれば(インフレヘッジや資産分散としての)意味はあると思います。
もう一つは、数年先のコロナによる危機からの脱却時を見据えると、株の方がパフォーマンスが良いと考えられることです。
過去は未来を保証しませんが、データが示すのは、リーマンショック直前の株価指数は暴落によって半値になりましたが、今では暴落前の2倍の株価指数となっている(あくまで個別株ではなく指数ですが)とういことです。
ぽこぺんのように金の延べ棒を持ってみたいという投資とは別次元の目的がある場合(売る気がない場合)は別ですが、ひと儲けを狙う場合は十分にご注意ください!
小さな一歩でこつこつと。
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