ぽこぺんです。
ゴールデンウイーク(GW)明けにGW中の気になるニュースについて書きました。
その中の一つに米中貿易摩擦についてを書いたのですが、その後、トランプ大統領は中国との交渉が遅々として進まないことや、中国がこれまでの合意内容を翻したとして、関税を25%引き上げるとツイートし、実際に5月10日に対中国への関税を引上げました。
その対象となる中国からの輸入品は2,000億ドル相当になります。

先週の米国市場は、5月5日のトランプ大統領の上記内容のツイート後、週明け月曜日は一時的にNYダウは400ドル超の下落をしましたが、中国政府団が交渉のため訪米すると伝わり、結果としては66ドル安で終わりました。
しかし、翌7日のNYダウは関税引き上げの現実味が増したことから473ドルの下落し、1週間通してみると562.59ドルの下落となりました。
米国の関税引き上げに対して、中国も報復措置として関税引き上げを行うことを検討している状況で、貿易摩擦がエスカレートしないかが懸念されるというのが、この1週間でした。
きっかけはトランプ大統領のツイートからですが、このような相場の変動は突然発生することを改めて思い知らされました。セルインメイのアノマリーを感じましたね笑。
しかし、ぽこぺんの見立てとしては、トランプ・習の両トップとも経済を犠牲にしてまで本気で米中の対立を深めようとはしてないはずです。
トランプ大統領は来年の選挙に向けて支持基盤の保守層取り込みのための強気の対中外交、習主席とて国内向けには弱腰外交は見せられないという事情があるということが共通しています。
しかし、両者とも景気悪化による国内情勢の不安定化も自らの支持を揺るがすわけで、そうなっては本末転倒です。事実、米中の貿易交渉は関税の引上げ後も続くこととなっており、交渉は決裂したわけではありません。
違いがあるとすれば、米国は好景気と言える状況であるのに対して、中国は景気減速が見え始めており、政府が目標とする経済成長も下限の6%成長を死守しなくてはならないということでしょう。
ここに両トップの攻守の別が決められていると見ていいのではないでしょうか。
国内景気が良好なトランプ大統領は強気で中国に対峙する一方で、中国では今回の関税引き上げは報道されず、米国に対して一定の理性をもって関税引き上げを非難するにとどめています。
両首脳が本格的な貿易戦争は望んでいないと考えるわけですが、短期で終息するようにも思えません。両者とも自国内から負けたとみなされるわけにはいかず、トランプ大統領は来年の米国大統領選もあるので、中国はなにかとやり玉に挙がるはずです。
投資をするぽこぺんとしては、しばらくはキャッシュを厚めに持って、株価が下がったところで機動的に動けるよう心掛けたいと思っています。
小さな一歩でこつこつと。