ぽこぺんです。
最近都市銀行の窓口 など に行くと、グループの証券会社で債券を購入することを勧められることがあるそうです。
国債であれば銀行でも購入できるので、当然ながら銀行では買えない債券や銀行が売っていない債券の購入を勧めるわけです。
その中で仕組債というものを勧められるそうですが、仕組債の購入は全くお勧めできません。
仕組債とは何かというと、債券の利息や元本に色々な条件が付く代わりに高い金利がもらえることがある債券です。
通常の債券は額面に対して決まった金利が払われ、満期になれば償還されて元本が戻ってくるという仕組みです。もちろん発行体が倒産したりしなければですが。
ところが仕組債はそんな単純な商品ではありません。
仕組債にも様々な種類がありますが、例えば以下のようなものです。
発行時の基準となる日経平均株価20,000円 で 、利払い日の基準日の株価が18000円以上なら8%の金利を払い、利払い日の基準日の株価が18000円未満なら0.1%の金利を払います。
日経平均が22,000円を超えたら早期償還しますので、債券は満期を待たずに償還されます。
なお、保有期間中1回でも日経平均が16000円を割り込めば、満期時の日経平均株価に応じて元本が変動します。
これだけ聞くと分かりづらいかもしれませんが、ザックリ言えば、日経平均が18,000円以上22,000円未満であれば8%もの金利がもらえますが、18,000円以下になれば0.1%の金利しか受け取れません。
そればかりか、高い金利をもらえるハッピーな相場展開でも、22,000円を超えたら早期償還するので、もう高い金利は受け取れなくなりますよ。でも16,000円より下がったら、元本割れするからね。ということです。
つまり、一定のレンジから日経平均が動かなければいいですが、そうでなければメリットはほぼ無いということです。
実際には上記の例の「日経平均株価」が為替レートだったり、特定の銘柄の株価だったりしますが、投資家としてのリターンについては同じです。
理論上は、投資家にとってこういった仕組債は利益が限定的なのに損益は無限大ということになります。
仕組債は預金の満期時などのに勧められたり、証券会社を使っている人でも、債券という言葉で安心して 買って しまうことがあるようですが、債券保有期間中の数年間で株価や為替が一定のレンジから動かないということはまずありえないでしょう。
基本的に個人投資家にとっての債券は、低リスク低リターンの地味ながら安全性の高い商品であるべきで、高リスクを望むなら株やFXという手もあるわけで、何も債券でリスクをとる必要はないのではないでしょうか?
小さな一歩でこつこつと。