ぽこぺんです。
米フェイスブックがリブラという独自仮想通貨の発行計画を公表してから2カ月が経ちます。
日本においては、仮想通貨(今では暗号資産と呼ぶこととなっています)というと、マウントゴックスやコインチェックの仮想通貨流出等によって一般には良い印象がないのではないでしょうか。
まずリブラとは、
①非営利の運営団体がリブラを管理する(民間企業からなる団体)
②現金などを裏付け資産としてもつ
③主要国通貨のバスケットによって価格が決まる(いわゆるステーブルコイン)
という特徴をもち、ビットコインのような完全に法定通貨から分離して価格が決まるというものではないのです。
本当にこのような仮想通貨が出来れば、リブラは主要国通貨のバスケット通貨となり、現在、国等の公的機関だけが保有・利用できるSDRというバスケット通貨(実際には紙幣はなく、使う時は組み入れられている円やドルに両替して使う、概念上のバスケット通貨)を一般に流通させることに近いと言えます。
そしてフェイスブックはもはや一民間企業としてSNSを運営するにとどまらず、通貨というツールを用いて、より直接的に人々の生活に影響を与えられますし、フェイスブックの利用者数からすれば、世界最大の人口を持つ国と言えるかもしれません。
一方で、その資産の裏付けはあくまで各国の法定通貨やそれらを用いた債券(おそらく国債でしょう)ということならば、価値の面からは法定通貨に支えられていて、利便性の面では法定通貨に勝るけれど、結局のところ法定通貨をインターネット上で流通させるだけの手段ともいえる気がします。
決済の手段という意味ではアマゾンのような企業も同じようなものを発行することを検討するようになるかもしれません。
しかし、かつては紙幣もその裏付けに金を保有していましたが、70年代のニクソン・ショックによってドルが金との兌換(交換)を中止してからは現在の紙幣は物的な裏付けはない信用通貨と言われています。つまり、発行する国の信用によって価値のあるものとみなされているということです。
将来はリブラも法定通貨の裏付けから独立して、それ自体が価値のあるものとして扱われるかのうせいはあるのではないでしょうか。
いまのところ世界の規制当局はリブラに否定的なようで、実際にこれが世界的に流通するようになるのかはまだよくわかりません。
しかし、長い人生においてはインターネットの普及の様に多くの人の生活を一変させる技術というのもあるので、事前に考えておくことは無意味なことではないでしょう。
そして、そう考えると、無配株であることからフェイスブックやアマゾンの株を持っていないぽこぺんですが、将来のために資産の数%くらいは今のうちから保有しておいてもいいのかも。と思ったりもするのです。
もちろんこれは完全にぽこぺんの想像によるものですが、リブラの動向は今後も注視していきたいと思っています。
小さな一歩でこつこつと。