ぽこぺんです。
コロナの影響で多くの経済活が停滞し、企業の業績は悪化しています。
しかし、そんな中で注目を集め、一躍有名になったのはオンライン会議ツールZOOMを提供するズーム・ビデオ・コミュニケーション【ZM】です。
外出自粛&飲食店の営業自粛でZOOMのビデオチャットを使ったZOOM飲みが流行っているそうです。ぽこぺんは未体験ですが。
①企業情報
【ZM】の定型的な企業情報は概ね以下の通りです。
本社所在地:米国カリフォルニア州サン・ホゼ
設立:2011年
上場:2019年(NASDAQ)
代表者:エリック・ユアン(Eric S Yuan)
従業員数:約2500人

CEOのエリック・ユワンは1997年から2011年までシスコ(Cisco Systems Inc)【CSCO】で働き、エンジニアリング部門のヴァイスプレジデント(副社長)を経て2011年に【ZM】を創業したそうです。
②提供するサービス
【ZM】が提供するサービスと言えば、ZOOMというビデオ会議サービスです。
HPをみると、ソリューションとして、
・ミーティングとチャット
・ルームとワークスペース
・電話システム
・ビデオウェビナー
・Appマーケットプレース
の5つの分類がありますが、サービス概要を見たところ、基本的にはビデオ会議ツールがビジネスのメインで、ZOOMユーザーが使用している他のツールと連携出来たり、これまでの会議システムよりも使いやすいといったことを売りにしているようです。
ぽこぺんが個人的に聞いたところでは、最大1000人まで同時接続可能で、1対1(2人)のビデオ会議は無料で利用することができ、3人以上のビデオ会議の場合は40分間は無料で接続できるそうです(経験者談)。
もちろん40分経過しても再度接続することで、引続き40分無料でビデオ会議出来るそうですが、ZOOM飲みをするときはこれが時間経過の一定の目安&飲み会からの退出のタイミングとして機能するらしいです。

HPを見ると世界的にオフィスを構えているようですが、製品面でも業務エリア面でも会社としてのセグメント分けは無い様です。
ぽこぺんが口座を持つマネックス証券の企業情報内のセグメント業績はシングルセグメントとされています。
③株価と業績

上場から現在までの2年間分の株価チャートです。
今年に入ってから株価は順調に上昇しており、年初からは倍以上の株価になっています。
世界的なコロナ対応が同社の株価上昇を支えているのは間違いなさそうです。
直近の株価からすると、
時価総額:464.3億ドル
PER:2000倍
PBR:59.2倍
ROE:4.3%
ROA:2.6%
配当:なし
となっています。
PERの高さからは新興企業らしさ、期待銘柄・注目銘柄らしさが伺えます。
ただし、これだけでは今後を見通すのは難しいですね。


上の2つのグラフは【ZM】の決算とキャッシュフローを表しています。と言っても、とりあえず載せただけで、あまり意味はありません。
上場から間もない企業であり、成長中の企業にありがちなキャッシュフロー(投資キャッシュフローの増大と借入れ等の増大による財務キャッシュフロー増大)が見受けられ、これだけで【ZM】の良し悪しを判断するのは難しいと思います。
雑感としては、一応当期損益では純利益を確保できているなぁという受け止めです。
④まとめ
【ZM】が今の注目銘柄であることは間違いないと思いますが、セキュリティ面の問題点が報道され、一部の企業等ではZOOMの社内利用を取りやめ・禁止したところなどもあり、一定の不安要素があります。
また、今後の投資にあたっては以下の要素を検討することが必要だと思っています。
1.同業他社に勝てるサービスか?
ZOOMのセキュリティ問題以降マイクロソフトのTeamsがシェアを高めているほか、同種の後発サービスが増えているので、追われる立場で本格的なシェア競争が始まるのではないかと思います。
2.収益基盤は一つしかない
企業情報で見たとおり、いくつかの派生形はあるとしても基本的にはビデオ会議ツールが唯一の収益源です。ベンチャー企業らしく一点突破というのは悪くないと思いますが、ビデオ会議自体は新しいサービスではなく、参入障壁も高くないことは考慮しておいてもいいのではないでしょうか。
もちろん、インターネットが発達した現代では先行者利益は莫大で、コロナを機にビデオ会議ツールとして世界中でZOOMの利用が定着すれば、他社サービスを排除して市場を独占できるかもしれません。
3.短期ではワクチン完成で株価が下がる可能性も
多くの企業ではコロナワクチンが完成する・供給されることで株価は上がるのでしょうが、在宅ツールであるZOOMは人々が外出できるようになると利用者数の増加に陰りが見える可能性があります。
そうすると、短期では業績の先行きが不透明となって株価が下がる可能性はあると思います。
ただし、アフターコロナの世界では仕事のやりかたも大きく変わり、もはや在宅勤務のない世界には戻れないと思うので、あまり心配はしていません。
以上、【ZM】についての考察をしてみました。
個人的には、無配というのが心理的に抵抗を覚える点ですが、僅かであれば投資をしてもいいかなとも思います。
世の中が大きく変わるときに次代の注目銘柄が頭角を現すことを期待して買うのも悪くないかも。
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