ぽこぺんです。
知っているようで知らないことというのは、大人になっても結構多いものです。
特に金融リテラシーが他の先進国に比べると高くないと言われる日本において、金融や投資についての知らないこと・分かってないことと言うのは多いのではないでしょうか?
特に日常生活と金融・投資の世界の両方で使われながら、その意味が異なるものの中に「リスク」という言葉があります。
今日はこの言葉の意味についてお話ししたいと思います。
さて、日常生活でもリスクという言葉はよく使います。
例えば、海外旅行などで「○○はリスクの高いエリアですので近づかないでください」とか、「大雨で河川が氾濫するリスクが高まっている」という使い方をします。
これらの場合は、危険・危険度というような意味で使われています。
主に身体的な危険度について語られるときに使うという印象です。
一方で、金融や投資の世界のリスクというのは「不確実性」という意味で使われます。
例えば、リスクの高低を表す簡単な例は以下2パターンを比べるとよくわかります。
①あなたは何もしないで350円をもらうことが出来る
②あなたはサイコロを振って「サイコロの目×100円」をもらうことが出来る
という場合を比べます。
この時①であれば何もしないで350円もらえるので、不確実性は無し=リスク無しです。つまり確実に350円もらえます。
一方で②の場合、サイコロの目は全ての目が等しく6分の1の確率で出るので、
100円もらう可能性は6分の1(100÷6)
200円もらう可能性は6分の1(200÷6)
300円もらう可能性は6分の1(300÷6)
400円もらう可能性は6分の1(400÷6)
500円もらう可能性は6分の1(500÷6)
600円もらう可能性は6分の1(600÷6)
この()の中の答えを全て足すと350円となります。
これは学生の時に勉強した期待値という考え方ですね。
そうすると、②でも数学的には350円がもらえることが期待できるわけです。
ただし、100%の確率で350円もらえる①に比べて、②はもらえる額にバラツキがあります。
このばらつきのことを金融や投資の世界ではリスクと呼びます。
②の場合は100円しかもらえないこともあるし600円もらえることもあるわけですから、①に比べるともらえる額が少なくなることもあるし、多くなることもあります。
なので、金融や投資の世界のリスクは得することも損をすることも両方あり得ますので、「リスクが高い=損をする」という意味ではなく、「リスクが高い=損得のバラツキが大きい(損得の振れ幅が大きい)」ということになるのです。
以上のようなことは金融・投資の世界では当たり前ですが、馴染みのない人にとっては言われないと思いつかない考え方です。
投資、運用、資産形成においては、リスクを避けてばかりでは利益を上げられませんので、上手にリスクをとることが大切になります。
小さな一歩でこつこつと。
クリックしていただけると嬉しいです。