【エネルギー株】チェサピーク破綻、シェル巨大減損、

ぽこぺんです。


1989年に創業し、シェールオイルブームを牽引してきた米チェサピークエナジー【CHK】が破綻しました。

【CHK】は積極的にシェールオイル開発のための投資を進めていましたが、今年に入って原油価格が暴落したことで、収益環境が悪化し、年内に償還を迎える予定だった社債の償還資金を確保できなくなってしまったことが原因です。

原油価格の暴落といえば、ぽこぺんが投資しているロイヤル・ダッチ・シェル【RDSB】も巨額の減損を計上することを発表しました。
その額なんと220億ドル(2兆3,800億円)!!
6月15日にはBP【BP】も1.9億ドルの減損を計上する見通しであることを発表しました。

破綻した【CHK】と【RDSB】【BP】の違いは、資金ショートを起こした【CHK】と資金の動きを伴わない損失を計上した【RDSB】【BP】ということです。

減損とは会計上の手続きで、回収が見込めなくなった投資(資産)に対して、帳簿上の価格を減価して修正することであり、その減価を損失として計上することです。

例えば、10億ドルで石油の掘削機(リグ)を購入した場合、10憶ドルが帳簿上の資産価値として計上されます。
そして10憶ドルの投資に対して年間1憶ドルのリターンを見込んでいるとします。

実際に見込み通り、またはそれ以上のリターンがあれば問題ないのですが、原油価格の暴落により、見込みを大幅に割り込み1000万ドル(1/10)のリターンしか実現せず、リターンに回復の目途が無い場合、帳簿上の価格10憶ドルは実際には10億ドルの価値がないと・なくなったと判断します。

減損後の資産価値を例えば1億ドルとすると、10憶ドルとの差額9憶ドルが減損損失として計上されるということになります。

つまり、減損は会計上は損失ですが、お金が出ていくわけではないという点でいえば、減損計上された額ほど驚く必要はないともいえます。

しかし、原油価格が回復しない以上は状況が好転したわけではないということは事実です。
そもそも、米国は近年シェールオイルの採掘が出来るようになったことで、世界一の原油埋蔵量を誇る国となりました。
これは技術の進化によって、これまで掘削できなかった硬い岩盤を砕いて原油を採ることが出来るようになったためです。

シェールオイルが採れるようになったことで原油供給が拡大し、値下がり圧力は潜在的に生じていたのですが、10年以上に渡って続く好景気でエネルギー消費も旺盛だったことで暴落には至っていませんでした。

ところがコロナがその状況を変えてしまい、現在の状況となるわけです。
シェールオイルというのは新技術を使って掘削している分、掘削コストは他の生産方法よりも高くなっているため、原油価格が下落すると利益がなくなりやす構造です。

ビジネスは何でも同じですが、コストは安くして高く売ることで利益が大きくなります。
エネルギーも同様で、掘削コストが安い方法に最初に手を付けて、原油価格が高くなれば、コストが高い方法でも掘削するということになり、原油の埋蔵量の多寡ではなく、安く掘削できる原油がどれだけあるか?がエネルギー企業にとっては大切なのです。

【CHK】の様にシェールオイルに力を入れているというのは、最先端のように聞こえて実は高コストだということで、ビジネス的には油価が高いことを祈り続ける必要があったわけです。

とはいえ、いつの時代もエネルギーは生活に欠かせないので、エネルギー企業がなくなるとは思えません。
なので、実際に投資するならば生産コストが低い企業を選ぶことが重要だということです。そういう意味では、新興のエネルギー企業よりもかつてのメジャーと言われるような企業の方が、安価に生産できる油田などを持っているので、選択するならこちらでしょう。

もちろん、エネルギー株で比べればそちらの方がいいということであり、原油価格が下がれば業績が悪くなることに変わりはありません。減配もありますしね涙。

なので、原油相場に大きく左右されるエネルギー株をポートフォリオに加えないというのも選択としてはアリなんだと思います。

クリックしていただけると嬉しいです。

にほんブログ村 株ブログ 米国株へ
にほんブログ村

小さな一歩でこつこつと。

投稿者: ぽこぺん

30代既婚で子供は1人で夫婦共働き。 「金持ち父さん貧乏父さん」に影響されて、副業と投資による資産形成を決意! アーリーリタイアを目指して副業と投資で資産を作ります‼ 月に数万円しか投資に回せない一般的な会社員が、本当に副業と投資で資産を作り、アリーリタイアできるのか? 日々資産形成について勉強しながらの、リアルな副業・投資をお伝えします。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。